[シリーズ・東建この人@]広報部会長 山田 治宏氏

■ 東建月報2011年4月号掲載


偏りのない会員目線での広報発信

広報部会長に就いたのは4年前の、平成19年4月から。「就任時から心がけているのは、一部の会員会社に偏らず東建会員企業全体を考えて発信することが原点」と広報マインドを明快に語る。中小から大手まで幅広い会員に伝わる広報活動を展開している。

委員会の運営では、「各社から委員の方には、貴重な時間をいただいて参加してもらっているので、必ず何らかの発言をして、いろいろな考えを出していただくことを重視している。委員が積極的に関わり、各社の持つノウハウや考えを反映できるようにしている。場合によっては宿題を出して、次回の検討に生かしている」とボトムアップで進める。

東建の広報関連の活動は、『東建月報』の発刊、『地震災害対策ハンドブック』など一般向け冊子の発行、一昨年には「海の森」植樹イベント参加など多岐にわたるが、特に力を入れているものに9月の「まちづくり展2011」がある。平成23年度は、9月に開かれる、建築家のオリンピック・UIA2011東京大会の併催事業として9月26日(月)から28日(水)の3日間、新宿駅西口広場イベントコーナーで開催する。

「以前はビル内で開催していたのだが、開かれた不特定多数の都民が行き交う場として平成20年度から会場を変えた。集客力のある場になり、各社にとっても開発技術や企業活動の良きPRになっている」と手応えを感じている。昨年の催しには、休日だったこともあり、ご家族を伴って楽しんだとか。「日頃、部会長として、ご家族と一緒に参加してくださいと言っている手前、まず率先垂範してみた」と笑う。

大和小田急建設では総務の仕事をしているが、事務職でなく元土木屋。昭和59年、埼玉大学工学部を卒業し、入社。以来、東電を中心に8年6ヵ月にわたり現場経験。「最初が歌舞伎町での電線地中化工事。新宿区役所近くの繁華街だから、夜には様々な人が行き交う、しかももっぱら夜勤で衝撃的な現場だった」と思い出す。「新入社員でも、いきなり監督者として職人を使い、様々な決断と指示をしなければならないから身が引き締まった」。

広報部会の皆さん
副部会長埜田裕子(株)熊谷組
委   員清野英理(株)間組
 真安俊之東急建設(株)
 杉浦亜弥オリエンタル白石(株)
 西川美代子三井住友建設(株)
 堀口雄介安藤建設(株)
 山本奈央子大豊建設(株)

やりがいを感じたのは、日本道路公団(当時)発注の北陸自動車道名立トンネル工事。延長約1.3キロの道路トンネルでカーブもあったが「私が作ったデータを使って測量し、その通りに掘削し、貫通するという達成感は感動的」とも。「土木の仕事は国民生活にどうしても必要なインフラである道路、鉄道、河川、ライフラインを造るもので、絶対なくならない。新規は減るかもしれないが、維持管理など内容が変わっても、社会に役立ち、感謝されてしかるべき仕事だから、誇りをもってほしい」とも。

8年6ヵ月の現場を経て、出向、支店、営業・技術支援(本社)、営業所・支店勤務を経て5年前に再び本社に戻り、研修教育の仕事を1年務め、総務部に異動となり、同時に当協会の広報部会長にも。趣味はお城や船の工作。「やはりものづくりが好き」とか。群馬県出身、栃木県在住、50歳。