■ 東建月報2011年5月号掲載
平成11(1999)年度から環境部会副部会長に就き、ワーキンググループ座長として活躍、昨年5 月から部会長に就き、長いキャリアと深い造詣を生かし、環境部会を率いる。
「各社のメンバーが自由に意見を述べ、交流できるように雰囲気づくりに心がけている。皆さんが関心を持って参加していただき、各社の取り組みなどの情報交換も活発」と、活動の充実ぶりを語る。
今年度の主な取り組みは、「2002年に第1 版を発行し、07年に改訂し第2 版を出した『建設副産物管理マニュアル』を改訂し、それに伴う講習会を行う。また当協会の環境ホームページの刷新を進める。最新のテーマは昨年も話題になった『生物多様性保全』で、特に中小の建設業でも採用出来そうな委員各社の取り組み事例を豊富に掲載し、その講習会も予定している」と述べる。ちなみに環境HP のトップ画面イラストは、戸部会長の水彩画作品だ。他に『建設廃棄物委託契約書記入例』の改訂も予定している。
当協会代表として行政組織への参加も幅広く長年にわたる。その一つ、東京都環境局の産業廃棄物対策推進協議会建設部会への参加は部会長として12年間ものロングランで活躍している。協議会は「行政、建設業界、解体業界、住宅業界、産廃業界が集まり、意見交換し、問題解決の提言や要望をまとめており、講習会や現場見学会も行っている」と。
環境部会の皆さん | ||
委 員 | 井田英樹 | (株)不動テトラ |
菅野文人 | 前田建設工業(株) | |
久保久典 | (株)淺沼組 | |
久保山信芳 | 東急建設(株) | |
土屋敏明 | (株)竹中工務店 | |
時永雄二郎 | 松井建設(株) | |
中島 純 | 安藤建設(株) | |
中村 新 | 清水建設(株) | |
細沼順人 | 成友興業(株) | |
三浦義夫 | 鹿島建設(株) | |
吉田長太郎 | オリエンタル白石(株) |
実は東日本大震災が発生した3月11日午後に協議会の講習会を都庁で開催していた。会場は大きな震動に見舞われたが、最後まで続行したという。「参加した皆さんは帰宅に苦労したでしょう」と心配する。
国土交通省や環境省の環境関係の委員会のメンバーも務め、他の建設業団体の委員会でも活躍している。その意味では、当協会の「ミスター環境」である。
略歴を紹介しよう。昭和48(1973)年に早稲田大学理工学部建築学科を卒業し、大成建設に入社した。荒川区民会館新築工事を皮切りに建築現場に従事し、昭和57年(1982)からは11年間の海外勤務。プロジェクトマネージャー等として、インドネシア、マレーシア、シンガポールで肥料工場、火力発電所、11万m2の大型ショッピングセンター、1 戸が500m2という超高級マンションなど、多岐に亘る建設工事を指揮する。スマトラ島の奥地、アチェ州ではイスラム教徒との文化の勘違いから、作業員の兄弟(土地のボス)から鉄ハンマーを振られ、死と隣合わせの災難も。「ヘルメットがぱっかり割れましたよ」と語る。
平成5 (1993)年に帰国し、エンジニアリング本部企画推進室長、東京支店安全・環境部環境管理室長、安全・環境本部環境マネジメント部部長、東京支店安全・環境部環境担当部長を経て、現職に。ISO14001の取得、EMSシステム構築と、社内での環境分野でパイオニアでもある。
最高時HC10のゴルフ、持ち歌300曲のカラオケ、TOEIC880点の語学力とこなす多彩な趣味。その中でも絵画は、プロはだし。人物、愛犬、名画模写(特にフェルメール)等、いずれも細密で素晴らしい筆さばき。別掲は最新作の静物画「果物籠」。愛媛出身の宝塚・東京育ち。現住所は東京都日野市。63歳。