東京都は、6月に開かれた「東京圏国家戦略特別区域会議」で、都市再生・まちづくり分野の6件と医療分野3件計9件の追加認定を内閣総理大臣へ申請提案し、了承された。都市再生・まちづくり分野は、都市計画法のワンストップ特例で3件、エリアマネジメントに係る道路法特例の3件。このほか東京都は、都市再生プロジェクトとして6事業を追加提案したほか、都内各自治体と特区制度活用協議を進めた結果、多摩・島しょ地域含め都内53自治体から特区参加提案があったことを報告した。その結果、都内全62自治体が、東京圏国家戦略特区に参加することになる。
具体的には、都市計画法のワンストップ特例として、①大手町一丁目地区で三井物産と三井不動産が整備するビジネス交流、MICE(研修・視察・会議・展示室)機能強化に資する多目的ホールや世界最高水準の宿泊などの国際交流施設、②都市再生機構による、東京メトロ日比谷線神谷町駅から霞ヶ関駅間に、国際的なビジネス・交流拠点形成を支える都市基盤として、新駅(仮称)虎ノ門新駅整備、③森ビルと野村不動産が、虎ノ門一丁目地区で、東京メトロ日比谷線新駅整備にあわせ、周辺市街地を結ぶ歩行者ネットワークやバスターミナル、国際的なビジネス・交流施設整備――の3件が提示された。
都市計画法のワンストップ特例により整備される「虎ノ門地区での国際ビジネス拠点機能の強化」 |
また、エリアマネジメントに係る道路法特例を活用した賑わい創出につながるイベント展開として、①新宿副都心街路(東京都庁前)、②大崎駅周辺街路、③蒲田駅周辺街路――の3地区で、企業や商店街と連携してフリーマーケットやフードコート、オープンカフェなど道路空間などを活用したイベントを展開する。
一方、都市計画法の特例対象としてこれまでに、16プロジェクト(10地区)を対象に国際ビジネス拠点の早期整備へ取り組んできたが今回、さらなる国際競争力の観点から、6プロジェクトを追加提案した。