女性活躍推進法成立
5年で女性技術者・技能者の倍増を目標に掲げた「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」が、昨年8月に官民共同で策定され、この夏には女性活躍推進法が成立されるなど、女性の更なる活躍の機運が高まっている。5年で女性倍増は、政府が閣議決定した政府方針でもある。
建設産業界における2014年の女性技術者は1万人、女性技能者は9万人。2019年には女性技術者2万人、女性技能者18万人が目標だ。女性技術者について見ると、直近の大手建設業者の新卒技術者採用の約1割を女性が占める。女性技能者はピーク時1997年の3分の1、技能者全体の約3%程度まで減少している。これを5年間で約6%まで引き上げるのが具体的数値目標となる。
現場環境も大きく改善
一方、建設業界では担い手確保・育成を実現させるべく、大規模現場などを中心に建設現場の女性活躍支援の対応が着々と進められている。
渋谷区内で進む「渋谷駅南街区プロジェクト新築工事」では、女性専用休憩スペースを設けた現場事務所「南みなみまち街ステーション」の開所式が10月7日に執り行われた。女性専用スペースには休憩室のほかトイレ、シャワールーム、パウダールームを完備、男女共用スペースにある売店には小さい軍手や髪留めなど女性向けコーナーも設置した。「渋谷へ普通に出勤し、現場で 仕事をしてアフターファイブにはそのまま渋谷で食事や買い物を楽しめる環境を提案した」と、JVスポンサーの東急建設(株)飯塚恒生社長は語った。建設現場でも女性活躍推進への取り組みが広がっている。
パウダールーム | 休憩室はアジアンテイストのインテリア |