西日本を中心に猛威を振るった平成30年7月豪雨は、インフラ・家屋に甚大な被害を及ぼした(広島県海田町) |
今夏は、地震のほか同時多発かつ広域的な豪雨による甚大な被害が全国各地に拡大した。首都・東京でもゲリラ豪雨・強風による被害が発生、改めて事前の防災・減災へ向けた計画的な取り組みの必要性が浮き彫りになった形だ。
6月には最大震度6弱の大阪府北部地震が発生、倒壊事故を受けてブロック塀の安全性が問題視された。また7月の豪雨災害は、九州、四国、中国、関西、中部など西日本全域で広範囲に大きな被害をもたらした。各地で河川が氾濫、浸水被害や土石流によるインフラ損傷が被害拡大と早期復旧を阻んだ。また9月には最大震度7の北海道胆振東部地震が発生、液状化や道路陥没などの被害のほか、北海道全域が停電に追い込まれるなど甚大な被害を受けた。
こうした中で東京都は、地震や豪雨対策などすでに策定した事業の進捗状況の検証結果(2020年に向けた実行プランの事業実施状況レビュー)を9月に公表した。具体的には、地震に強いまちづくりへの取り組みである特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化が、6月時点で84.3%と19年90%の目標まであと一歩まで迫っているほか、配水管の継ぎ手耐震化や下水道の耐震化、豪雨・土砂災害対策も着実に進んでいることが明らかになった。
市街に大きな被害を及ぼした平成30年台風第21号 (大阪市橋本町) |
9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震では、住宅地も液状化や道路陥没の被害を受けた(札幌市清田区) |