完成した富士教育訓練センター新本館教室棟 |
職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会(才賀清二郎会長)が運営する富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)の新本館教室棟が完成し、同センターの建替事業が完了した。同センターは、旧建設省(現国土交通省)建設大学校朝霧校跡地に開校し、技能者を中心に訓練生を年間5万人以上受け入れて若者を中心に人材の育成を行っているが、施設の老朽化と需要の増大によって建て替えが急務となっていた。竣工式は9月28日に開かれ、関係者約170名が参加した。
式典で才賀会長は、「まだこの学校については不足する点もあるが、とりあえずは我々の目的とする施設ができた。引き続き、建設業界の人材育成に貢献したい」と挨拶した。
来賓として、望月義夫衆議院議員、佐藤信秋参議院議員、野村正史国土交通省土地・建設産業局長、𠮷野彰一厚生労働省職業安定局雇用開発部雇用開発企画課建設・港湾対策室長、山本徳治(一社)日本建設業連合会事務総長、佐々木基(一財)建設業振興基金理事長、三澤眞東日本建設業保証㈱社長が祝辞を述べた。
建設業振興基金の佐々木理事長は、「このセンターは、専門工事業の技能者のほか、ゼネコンの新入社員、高校生や高等専門学校の学生と先生、大学生、国土交通省の新規採用職員など、多岐にわたる人材を受け入れて育てている。まさに建設業界の教育訓練のセンターオブセンター、という感がある。これから人材育成で様々な課題を担うことになると思うが、全国の教育訓練を司る施設と連携して、対応していただきたい」と述べた。
新本館教室棟は、S造2階建て延べ4024㎡。教室は、15人用(防音)が2室、20人用が3室、30人用(パソコン室)が2室、40人用が4室、50人用が2室、150人用が1室、30人用製図室が1室あり、ほかに100人を収容できる講堂と、60人を収容できる大会議室、歴史資料保管室などを備える。一部の廊下等には天井を張らず、中が見える形にして、建物自体を教材として使える工夫も行っている。
挨拶する才賀清二郎会長 | 挨拶する佐々木基理事長 | 天井構造が見える新本館教室棟 |