東京2020大会本番まで1年を切り、大会成功へ向けた競技ごとのテストイベントも目白押しだ。暑さ対策についても試行を重ねており、本番への準備は着々と進んでいる。
テストイベントは、本大会前に競技運営や大会運営の能力を高めることを目的に実施するもの。すでに多摩地域では6月に武蔵野の森総合スポーツプラザで近代五種競技が開かれたほか、7月には同プラザでバドミントン、武蔵野の森公園をスタート地点にした自転車競技も行われた。
また、都心地区や臨海部でも、ウエイトリフティング、アーチェリー、ビーチバレー、ボート、マラソンスイミング、馬術、トライアスロン、ホッケー、柔道など様々な競技が来年の本番へ向けたテストイベントとして開かれた。これ以外の競技も都内だけでなく全国各地の競技会場でテストイベントに位置付けて順次開かれる予定だ。
テストイベントの競技や日程・会場などは、東京都オリンピック・パラリンピック準備局HPで「東京2020テストイベント」として公開している。
一方、アスリートや観客が快適に過ごす環境整備として必要なのが、「暑さ対策」だ。五輪組織委員会や東京都、国土交通省などが対策を進めている。
競技会場については、外壁の断熱や効果的な空調方式の採用、建物屋上や壁面の緑化などを採用。道路の暑さ対策では、路面温度上昇を抑制する遮熱性舗装や、保水性舗装の整備を進めている。さらに東京都は、区市道の遮熱性歩道への都費補助も行っている。
このほか、大型の日よけテントやミスト噴霧器、保冷剤配布、救護所設置といった競技場周辺や沿道の観客の熱中症対策もテストイベントなどに合わせて試行導入している。
大会は真夏の開催。本番を想定してミストの設置など、様々な暑さ対策も試行している。 |
7月6日、完成披露式典が行われた、カヌー・スラロームセンターのコース。10月下旬にはテストイベントも予定されている。
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