今井雅則 新会長インタビュー

「東京建設業協会」は、永い伝統と歴史の上で、東京の建設業界の発展に寄与してまいりました。その会長という重責を担うこととなり、身の引き締まる思いがしております。加えて、建設業における労働災害防止を図ることを目的とした建設業労働災害防止協会の会長にも就任いたしました。

前任の飯塚会長には、3期6年という長きにわたって協会運営にご尽力いただき、数々のご功績を残されました。改めて感謝申し上げたいと存じます。

私のほかに、新たに寺田副会長・乘京副会長が就任いたし、再任となった松嶋副会長、そして理事・監事の皆さま方ともども、新体制が発足いたしました。前体制の意志を引き継ぎながら、私ども独自の協会運営が出来ればと考えているところでございます。

私が、協会運営にあたって重視したいことは、「社会貢献」と個社の「経営基盤の強化」です。

このところ毎年のように大規模自然災害が発生しておりますが、先般も「令和2年7月豪雨」により、熊本をはじめ全国各地で多くの尊い生命や財産が奪われました。被災された皆さまには改めてお見舞申し上げたいと思います。

東京でもハザードマップに準じた対応や直下型地震への備えが必要とされています。こうした災害が発生した際に、真っ先に現地で対応しているのが、我々建設業であります。さらに、流域治水という新たな方向性が示される中、今後ますます我々の活動の必要性が拡がっていきます。社会資本の整備・維持を託された我々は、人々が安全で快適にすごせる街を守り社会に貢献しています。気候変動等の環境問題にも貢献していく責任がありますが、個社では対応が難しい問題もございます。そのような場合については、協会として支援してまいりたいと考えております。

また、社会貢献をしていくためには、当然個社の経営基盤の強化が欠かせません。飯塚前会長は、当協会の大半を占める中小会員の声を重視されていましたが、これを引き継ぎ、会員の皆さま1社1社を大切にし、その背後にいる協力会社も含めて建設産業全体の課題に取り組んでまいりたいと存じます。

ところで、昨今の新型コロナウィルス問題により、民間投資の停滞が懸念されているところです。公共工事については、これまでどおり強く要望してまいりたいと思いますが、経済回復を下支えするためにも、民間投資の増大は重要であり、会員の皆さまの声を伺いながら、適切に要望活動を展開してまいりたいと考えております。

さらには、新型コロナ対策をふまえた労働災害の防止という大きな課題もございます。現場で働くすべての方々をウィルスから守り、熱中症から守り、災害が起こらないよう最善の対策をしなければなりません。万全な対策を講じながら生産性を向上させるという難しい対応が求められるわけですが、協会として技術的なことも含めて各種の情報提供に努めてまいりたいと存じます。

このほか、「働き方改革」や「担い手の確保・育成」、「CCUSの安全管理・経営効率への活用」など、さまざまな課題がございますが、会員の皆さまとともに取り組んでまいりたいと思います。

今後とも、会員の皆さまのご指導・ご鞭撻を頂戴しながら、協会の活動を推進してまいりたいと存じますので、ご協力を賜(たま)わりますようお願い申し上げます。

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