2023年 年頭あいさつ 新春に寄せて

2023年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

会員の皆さまには、平素より協会運営に格別のご理解とご協力をいただいておりますことに心より感謝申し上げます。

さて、昨年を振り返りますと、世界経済が新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる停滞から回復途上にある中で、ロシアによるウクライナ侵攻や中国におけるゼロコロナ政策により国際物流が混乱し、さらに円安基調も相俟って、エネルギー資源をはじめ多くの原材料を輸入に頼っている我が国の経済活動に大きな影響をもたらしました。

建設業においても燃料や資機材の価格高騰により工事の採算が悪化するとともに、一部資材の品薄により工期が遅延するなど、逆風が吹き荒れた一年となりました。

当協会では、国土交通省や東京都との意見交換の場において、スライド条項の迅速かつ柔軟な運用などについて、繰り返し要望を行ってまいりましたが、今後も動向を注視しつつ、機動的に対応してまいります。

また、この他にも来年2024年には時間外労働の上限規制適用が迫り、これまで以上に労働生産性を高め、働き方改革を推進しなければならないことや、技能労働者の処遇改善に繋がる建設キャリアアップシステムの更なる普及促進、さらには労働災害の撲滅など、建設業界が抱える課題はいずれも喫緊のものであり、会員各社の取り組みとともに、協会全体として取り組んでいかなければならないと考えております。

これらの課題解決にあたっては、DXやBIM/CIM、ICT施工などのデジタルツールの活用が必須であり、会員各社の誰一人取り残すことなく、手軽に利活用できるような支援策を講じていきたいと考えております。

ところで、今年は関東大震災の発生から100年の節目の年となります。

当協会は昭和23年の設立以来、首都東京の復興と発展に尽力し、国や東京都の安全・安心なまちづくりを支えてまいりました。

しかしながら、近年は地球温暖化の影響から台風や集中豪雨による大規模な被害が各地で頻発しており、また、首都直下型地震の発生も危惧される中、さらなる国土強靱化に向けた取り組みが急務であります。

こうした中、東京都は「都市強靱化プロジェクト」を策定し、長期的な視点から施策を具現化していくとのビジョンを示しています。

当協会としても会員各位が長年にわたり培った技術とノウハウを結集して、今後も首都東京の発展と強靱化の実現に貢献してまいる所存でありますので、引き続き皆様のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

結びに、建設業のさらなる発展と、皆様方の益々のご多幸とご健勝を祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

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