2025年 年頭あいさつ 新春に寄せて

2025年の新春を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。

会員の皆様には、平素より協会運営に格別のご理解とご協力をいただいておりますことに心より感謝申し上げます。

さて、昨年を振り返りますと、4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用となり、法令遵守のため多様な課題への対応に苦慮されたことと拝察いたします。

当協会では、公共工事・民間工事を問わず都内で施工される全ての建設工事現場における4週8閉所・完全週休2日の実現に向けて、「目指せ!建設現場 土日一斉閉所 東京キャンペーン」を展開、国や東京都などの公共工事の発注者や経営者団体などの民間工事の発注者に対して、同キャンペーンへのご理解・ご協力をお願いいたしました。とりわけ会員企業における受注工事の大半を占める民間建築工事の発注者が加盟する東京商工会議所、東京経営者協会、さらには不動産協会を訪問して建設業の実態を説明するとともに、土日閉所を前提とした適正な工期による発注などについて要請を行い、一定のご理解を得ることができたものと感じております。

少子化が進み他産業との厳しい人材獲得競争が続く中、建設業に従事する人々の処遇の改善がますます重要となっておりますので、会員の皆様におかれましては、引き続き業界を挙げた取り組みへのご理解、ご協力をお願い申し上げます。

さて、本年の干支は乙巳(きのと・み)で、「努力を重ね、物事を安定させていく」という意味合いを持っており、すぐに結果が出なくても、粘り強く取り組む姿勢が重要な年となるのではないでしょうか。原材料価格の高止まりや人件費の上昇、慢性的な人材不足と時間外労働の上限規制など、建設業を取り巻く環境は大変厳しいものがある一方で、業界の現状に対する発注者のご理解も漸進しつつあります。私は常々、適正な工期と金額による契約をはじめ、建設工事にまつわる諸課題に対して、受・発注者がきちんと向き合う文化の創造、すなわち全ての工事において、受・発注者が適正な工期を共有し、変更についてはその都度対応することが商慣習となることが肝要であると考えております。現下の状況は新しい文化の醸成・浸透を図る好機であり、今後も機会あるごとに関係各所に働きかけてまいる所存であります。

ところで、当協会では昨年一年間にわたり「入会促進キャンペーン」を展開したところ、おかげさまで数多くの新たな会員をお迎えすることができました。ご協力いただきました会員の皆様に改めてお礼申し上げますとともに、今後も当協会が東京の総合建設業者を代表する業界団体として、さらなる交渉力の向上と災害発生時の対応力の強化が図られますよう、本年も引き続き皆様のご協力をお願い申し上げます。

結びに、建設業界のさらなる発展と、皆様方の益々のご多幸とご健勝を祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

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